「あ、あああぁぁぁーっ!」
防音として部屋に張られた結界の中、良守の悲鳴にも近い声が響く。
そして己の手の中に吐き出される白濁。
「もうイったのか?良守」
目尻に溜まった涙を拭ってやる。
そうするとゆっくりと瞼が持ち上がり、潤みきった黒い瞳が現れた。
なんと綺麗な。
しかし良守の中は一回イったことによって波打つように、誘うように、
なんとも淫らに伸縮して。
そのギャップに、俺はまた熱くなる。
「あ、あっ…!」
一回イって更に過敏になっている良守は、
中で大きくなった俺を感じ取ってビクビクと震える。
「良守、もっと奥まで挿れてやろうか」
「お、く…?」
「そう。奥」
軽く、良守の中に埋まっている肉棒を動かす。
少し動かしただけだというのに、良守の体は跳ねて。
俺をまた締め付ける。
「も、奥、入んな…」
震えて訴える声に、笑って額に口付ける。
「入るよ。イったから良守の中、柔らかくなってるし。
それにだいぶ、良守も慣れてきたみたいだしね」
いつも良守の中は狭くてきつくて。
何度も体を重ねているというのに未だに俺自身を全て埋め込んだ事は無い。
現に今も半分くらいしか入ってない。
「良守の一番奥まで挿れてさ」
震える唇をぺろりと舐める。
「思いっきり突いて」
快楽に閉じられた瞼も舐め上げて。
「その最奥に出したいんだよね」
良守の両足を肩に乗せて、細い腰をしっかりと掴み、持ち上げる。
完全に宙に浮く下半身。
「まさも、り…?」
「俺も良守の中で気持ちよくさせてよ」
最高の快楽を。
一気に、
最奥まで突き刺した。
「あああああああぁぁああぁあぁーーーーーー!!!!!!」
正に絶叫。
今まで聞いたこともない、良守の声にも構わず、何度も最奥を激しく突く。
結合部分から大きな粘着質な水音が聞こえる。
はちきれんばかりに起ち上がっている良守自身はトロトロと蜜を溢れさせていた。
それに手を添えて、容赦なく擦りあげる。
「ひっ、あぁっい、あぅあぁっ、ぃ…っ!!」
結界を張っていなかったら家中に響き渡っていただろうくらいの大きな啼き声は
俺の耳にはとても心地良い。
始めて味わう良守の最奥は想像以上に気持ちよくて、
もっともっと味わいたくて、夢中になっていく。
「凄く気持ち良いよ、良守」
「あんっ、あっひっ、ああぁっ!!」
ぎゅうぎゅうと俺をイかせようと締め上げてくる内壁に、
愛しささえ感じてくる。
「良守、出すよ」
グッと腰を掴みなおし、思いっきり突き上げ、大量に精液を注いだ。
「んあああぁぁぁっっ!」
俺の熱を感じて、良守も達する。
勢い良く吐き出された白い熱が良守の腹から胸にかけてかかり、汚す。
目の焦点が合わず、呼吸も荒くなっている良守を抱き締めれば、
良守の汗と精液が俺の体も汚した。
「どう?いつもより気持ちよかっただろ?」
耳元で囁けば、またビクリと震え、内部が俺を締め付けてくる。
「ま、さもり」
「ん?何?」
良守は力の入らない手をゆっくりと持ち上げ、俺の背に回した。
「も、っと…」
予想もしてなかった嬉しい言葉に体を震わせて笑う。
「いいよ?これからずっと、何度でも、一番奥に注ぎ込んでやるよ。
もう俺でしかイけなくなるくらいにな」
そして俺も、良守にしか欲情しなくなるのだ。
ギブアンドテイク
それは与え合うというよりも、奪い合うといった方が真理だ。